ちょっとオモロイ話だったので紹介します
「その香水を教えてください」電車の中での悲劇
さっき電車の中で45くらいのサラリーマンの男性が、同じ車両に乗っていた25くらいの女性に「あ…あの…どちらの香水をお使いですか?教えて頂けませんか?」と聞いていた。女性は思いっきり気持ち悪そうな顔をして「はぁ?キモッ」と吐き捨てて車両を移って行った。
わたしはその男性を見ていてもヘンな感じはしなかったし、言葉も丁寧だったので「きっと勇気を出して聞いたんだろうに…かわいそうだなぁ…あの香水はChloeだよー」と思っていたら、隣でそれを見ていたわたしと同じ年くらいの女性がわたしに「あれ…Chloeでしたよね?」って聞いてきて、わたしも「そうだと思います」って言ったら、その女性が男性に「あの・・・どういったご事情ですか?」と切り出し、男性が「とても良い香りだったので、妻にプレゼントしようと・・・」と言ったので「ハッキリとはわかりませんでしたが、多分Chloeというブランドの香水だと思います」と教えてあげていた。
わたしも同意を求められたので「わたしも多分そうだと思います」と言ったら、男性が「ご親切にありがとうございます。やっぱりああいう感じで聞いたら変に思われますよね・・・」と気まずそうな顔をしていた。わたしも女性も「でも・・・あんな逃げ方ないですよね」と笑い合った。
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基本的にはちょっと良い話である。件の男性はちょっと気の毒だったかな、という気もしなくはないが、確かに突然「その香水、どこのですか?」なんて聞かれたら、ぎょっとするかもしれない。イメージとしては、なんだか自分のにおいをクンクンかがれたような気がして不快を感じるのも理解できる。
ところでこの話、なんとなく身につままされるところがあるのだ。実は私もけっこう香りが気になる人なので、「お、この香水はいいにおいかも!」と思う時が結構ある。しかし、そう思うだけで聞いた・聞けたためしはない。仮にこのケースで「妻にプレゼントしたいのですが……」と訪ねたとしても、反応が変わらなかった可能性だってあるだろう。
ということで、この悲しい問題を解決するには、はやく香りの検索が実現すれば良いのかもしれない。テクノロジーの進歩に期待したい。
(中山 記男) http://airoplane.net/
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